前骨芽細胞株MC3T3-E1にBMP-2を添加して成熟骨芽細胞を作成しMM細胞と共培養したところMM細胞に時間依存性の細胞死を誘導し、MM細胞のミトコンドリア量とATP産生量を抑制しAMPKのリン酸化を誘導した。また、MM細胞のPim-2とともにミトコンドリア代謝調節因子であるPGC-1αの発現が低下し、AMPKがリン酸化した。以上より、未分化な骨髄間質細胞はMM細胞のPim-2発現を亢進しMM細胞を増殖させるが、分化した成熟骨芽細胞は、逆にMM細胞のPim-2の発現を抑制し、ミトコンドリアの機能障害やAMPKの活性化によるエネルギー代謝の攪乱を介しMM細胞に細胞死を誘導すると考えられた。
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