目標としていた肺癌患者の気管支洗浄液20検体を収集した。当初の計画通り、マイクロ免疫診断チップで上皮成長因子受容体(EGFR)の遺伝子型を分析し、その結果を従来の分析法による診断結果と比較した。比較の結果、気管支洗浄液を対象とした2つの分析法の一致率は、胸水沈渣を対象とした場合と比較して低いことが明らかになった。これは、気管支洗浄液中に含まれるがん細胞数が胸水よりも非常に少ないことが原因であると考えられる。また、独自に開発したL858R遺伝子変異型EGFR抗体の性能を評価したが、市販の抗体との比較で大きな性能の差は認められなかった。
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