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2017 年度 実績報告書

網羅的エクソーム解析による細胞傷害性抗がん剤感受性マーカーの同定

研究課題

研究課題/領域番号 16K18445
研究機関公益財団法人がん研究会

研究代表者

宇田川 智野  公益財団法人がん研究会, がんプレシジョン医療研究センター, 客員研究員 (20774160)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードpharmacogenomics / 抗がん剤 / xenograft
研究実績の概要

がん化学療法では、がん種や患者の状態により使用する薬剤が選択されている。しかしその治療効果には個人差が認められ、個人差が生じる原因メカニズムは明らかにされていない。治療効果の違いは、がん細胞における遺伝子レベルでの特性が関係している可能性が高いと考え、本研究ではがん細胞のゲノムシーケンス解析を行った。解析には、79種類のPDXモデルを用いて行われた9種類の細胞傷害性抗がん剤に対する感受性試験データおよびこれらのxenograftより抽出したゲノムDNAを使用した。スクリーニングとして、59検体を用いて409がん関連遺伝子のエクソンシーケンスを行い、検出された変異について腫瘍中の変異アレル頻度と抗がん剤感受性の関連解析を行った。関連が示唆された変異については、さらに20検体を用いて追試を行った。最も強い関連を示したのはActivin A Receptor Type 2A (ACVR2A)遺伝子上のrs79555258で、腫瘍中の変異アレル頻度が高いほどシクロホスファミド抵抗性を示した。複数の感受性関連変異が同定された薬剤については、変異を組み合わせて解析を行うことでより精度の高い予測が可能になることが示唆された。さらに有用性の高いマーカーを同定する、また抗がん剤感受性や抵抗性のメカニズムを明らかにするため、全エクソーム解析を進めている。これらのデータの蓄積により、最終的にはがん患者一人ひとりに対して、より効果的で毒性の低い抗がん剤治療の提供に繋がると期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Targeted sequencing reveals genetic variants associated with sensitivity of 79 human cancer xenografts to anticancer drugs.2018

    • 著者名/発表者名
      Udagawa C, Sasaki Y, Suemizu H, Ohnishi Y, Ohnishi H, Tokino T, Zembutsu H.
    • 雑誌名

      Exp Ther Med.

      巻: 15 ページ: 1339-1359

    • DOI

      10.3892/etm.2017.5533.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Exome sequencing of cancer related genes to identify genetic markers for sensitivity to cytotoxic anticancer drugs2017

    • 著者名/発表者名
      Udagawa C, Sasaki Y, Suemizu H, Ohnishi Y, Ohnishi H, Tokino T, Zembutsu H.
    • 学会等名
      AACR Annual Meeting 2017
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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