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2017 年度 実績報告書

腎癌におけるFGFR4の働きと新規治療戦略の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K18448
研究機関山形大学

研究代表者

櫻井 俊彦  山形大学, 医学部, 助教 (60534154)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード腎癌 / FGFR4
研究実績の概要

日本人の淡明型腎癌患者を対象に統合的遺伝子網羅解析によると約60%の癌でFGFR4の遺伝子増幅が報告されている。欧米での検討では10%程度であり、この異常は日本人で多いと考えられる。近年、肝癌領域でFGFR4阻害剤の有効性が報告され、臨床試験が開始されている。淡明型腎癌では高率にFGFR4遺伝子増幅を認めており、FGFR4が腎癌治療おいて標的になることを仮説とし、検討を行った。
まず手術摘出標本でFGFR4の遺伝子増幅及び発現亢進している症例を多数認めることを確認した。
ヒト腎癌細胞株においてFGFR4のコピー数を計測したところ、淡明型腎癌細胞株では3倍体以上であった一方、正常細胞と乳頭状型腎癌細胞株ACHNでは2倍体であった。淡明型腎癌細胞株では概ねFGFR4のコピー数とFGFR4のタンパク発現に相関がみられたが、786Oについては3倍体であったにもかかわらずFGFR4の発現は軽度でACHNと同程度であった。
FGFR4特異的阻害剤BLU9931を細胞株に添加したところ、FGFR4のタンパク発現が低かった786O、ACHN、正常尿細管細胞株では細胞増殖抑制効果を見せなかった一方、その他の淡明型腎細胞がん株769P、A498、A704では細胞増殖抑制効果を示した。これらの細胞株についてはBLU9931添加によってAkt、STAT3、ERK1/2のリン酸化レベルの低下が観察された。
769P、A498、A704についてsiRNA技術を用いてFGFR4の発現を抑制したところ、BLU9931添加と同様、細胞増殖抑制効果、およびAkt、STAT3、ERK1/2のリン酸化レベルの低下が観察された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Role of FGFR4 in clear cell renal carcinoma and its potential as a new drug target2018

    • 著者名/発表者名
      Takfumi Narisawa, Sei Naito, Hiromi Ito, Osamu Ichiyanagi, Masaki Ushijima, Michinobu Ozawa, Mayu Yagi, Tomoyuki Kato, Norihiko Tsuchiya
    • 学会等名
      日本癌学会総会

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公開日: 2018-12-17  

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