淡明型腎細胞癌遺伝子網羅解析の結果、FGFR4遺伝子コピー数の増加が特徴的であることから、FGFR4の淡明型腎細胞癌増殖における役割を調査し、新規治療標的としての可能性について検討を行った。腎癌患者臨床検体と細胞株を用いて、免疫組織化学染色、ウエスタンブロットとqRT-PCR法で、FGFR4蛋白発現量と遺伝子数の関連を認めた。siRNA法によるFGFR4ノックダウンを行い、細胞生存を評価したところ、FGFR4ノックダウンによって細胞死が誘導され、細胞内増殖因子のリン酸化阻害も認めた。選択的FGFR4阻害剤のBLU9931を用いても同様の結果が得られ、細胞死解析でもアポトーシス誘導が示唆された。
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