まずスーパーアパタイト(sCA)にICGを効率的に装填できることを示した (sCA-ICG)。次に大腸癌細胞株を用いた検討により、sCA-ICGはICG単独よりも効率的に細胞内に取り込まれ、光線(近赤外線)照射によって強い抗腫瘍効果を示す事が明らかとなった。大腸癌担癌マウスを用いた近赤外線照射による治療実験では、1回照射のみで強い抗腫瘍効果をもたらした。一方、正常臓器では24時間程度でICGはwashoutされ、毒性障害もみられなかった。本研究の結果、sCA-ICGを用いた光線力学療法は高齢者社会にマッチした低侵襲な癌治療となる可能性が示唆された。
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