悪性度の高い神経膠腫は、手術、放射線、抗がん剤治療にも関わらず、未だ予後不良であり、新規治療法の開発が望まれる。本研究により、Epidermal growth factor receptor(EGFR:上皮成長因子受容体)を高く発現する神経膠腫では、細胞膜上のアミノ酸トランスポーターであるxCTを介して細胞内酸化ストレスの過度な上昇が抑制され、腫瘍細胞生存に有利に働いていることが明らかになった。xCTの阻害剤によって、酸化ストレスバランスが破綻し、腫瘍細胞の生存が抑制されることが明らかになった。このように本研究によって、EGFR高発現神経膠腫では、xCT阻害剤が有効である可能性が示された。
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