本課題ではEGFR-T790M陽性肺癌細胞株を用いて、ASP8273およびオシメルチニブとSrc阻害薬ダサチニブの併用効果についてin vitroおよびin vivoで検討した。ダサチニブはASP8273およびオシメルチニブとの併用において単剤と比較して相乗的な細胞増殖抑制効果を示しアポトーシスも有意に増加させた。またダサチニブとオシメルチニブの併用はin vivoにおいても単剤と比較して有意に腫瘍増殖を抑制した。ダサチニブはSrcの抑制を介してBcl-xLを低下させアポトーシスを誘導することで、T790M陽性肺癌細胞株において第三世代EGFR-TKIの抗腫瘍効果を増強させることが示唆された。
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