ミトコンドリアを選択的に分解するマイトファジーは、ミトコンドリアの品質管理機構である。酵母では、カゼインキナーゼ2(CK2)によるマイトファジーレセプターAtg32のリン酸化がマイトファジーに必須である。CK2は恒常的に活性を有するにもかかわらず、マイトファジー誘導時のみAtg32がリン酸化される制御機構は不明であった。本研究では、プロテインホスファターゼPpg1がAtg32の脱リン酸化に必須であること、Ppg1またはFar複合体(Ppg1の結合因子)の欠損がマイトファジーの亢進を引き起こすこと、Atg32の151-200の細胞質領域がマイトファジーの抑制に重要であることを見出した。
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