本研究では、植物の器官再生を制御する新たな分子機構の解明を目指し、遺伝子発現制御の要であるRNA(リボ核酸)の生合成と代謝に着目した研究を行った。その結果、植物の器官再生に関わる新たな転写因子(RNAの生合成を担うタンパク質)としてCPNDを見出すことに成功し、これまで報告されてきたRNA代謝異常による器官再生阻害が、このCPNDを介して起こっていることを明らかにした。これは、特定の転写因子を介した転写-RNA代謝のカップリング制御が植物の器官再生に重要であることを初めて示す重要な成果であった。
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