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2017 年度 実施状況報告書

両生類における幼生型から成体型幹細胞への変換機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K18580
研究機関北里大学

研究代表者

田村 啓  北里大学, 理学部, 講師 (50458767)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード変態 / 両生類 / 幹細胞
研究実績の概要

両生類の変態では,尾の退縮や四肢の形成に加え,血球や小腸の再構成が起こる。再構成時には,それまで機能していた幼生型細胞が細胞死によって除去される一方,成体型の機能を持った細胞が増殖・分化することで成体型組織を形成すると考えられている。そこで本研究では,無尾両生類であるツメガエルの変態過程において出現する成体型幹細胞の起源,および変態過程でスイッチングする幼生型・成体型幹細胞の増殖・分化機構の解明を目的とする。本年度は, genetic lineage tracing 法による細胞の系譜を追跡する個体の作製のため,Cre リコンビナーゼ遺伝子を未分化血球で発現するトランスジェニックカエルの作製を行った。gata2 遺伝子の発現調節領域を同定するため, VISTA 解析により魚類および爬虫類で保存されている配列(conserved noncoding sequence) を単離した。この配列と gata2 遺伝子 5' 上流領域(-2kbp) を有するEGFP レポーター遺伝子を用いて,トランスジェニックカエルを作製した。その結果,内在性 gata2 と同様の発現パターンを示したことから,今回単離した領域が,未分化血球での発現に重要であることが考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

genetic lineage tracing 法による細胞の系譜を追跡する個体作製をする上で,未分化細胞特異的に発現する Cre トランスジェニックカエルの系統化に至っていない。

今後の研究の推進方策

これまでに未分化細胞での発現に重要な制御領域を用いて,Cre 発現トランスジェニックを作製し,レポーター遺伝子(EGFP あるいは LacZ) をもつ個体との交配を行っていく。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 両生類における変態の分子機構2017

    • 著者名/発表者名
      田村 啓
    • 雑誌名

      皮膚と美容

      巻: 49 ページ: 34-40

  • [学会発表] Thyroid hormone negatively regulates myogenic differentiation in tadpole tail-derived myoblast cells in Xenopus laevis2017

    • 著者名/発表者名
      Tamura, K., Kitagishi, C., Takamatsu, N., Ito, M.
    • 学会等名
      18th International Congress of Comparative Endocrinology
    • 国際学会
  • [学会発表] Maintenance & deconstruction of mass-in-line structures by sex steroids or TGFβ during early gonadal differentiation in the African clawed frog.2017

    • 著者名/発表者名
      Ito, M., Wada, M., Mawaribuchi, S., Tamura, K., Takamatsu, N.
    • 学会等名
      18th International Congress of Comparative Endocrinology
    • 国際学会
  • [学会発表] アフリカツメガエルの幼生尾部由来培養細胞株を用いた変態過程における細胞運命決定機構の解析2017

    • 著者名/発表者名
      田村 啓,北岸 千明,高松 信彦,伊藤 道彦
    • 学会等名
      第3回次世代両生類会議
    • 招待講演
  • [学会発表] メダカ性決定遺伝子 dmy の DNA 結合性と多量体化に関わるコード領域の分子進化2017

    • 著者名/発表者名
      荻田 悠作,中迫 啓,回渕 修治,田村 啓,高松 信彦,伊藤 道彦
    • 学会等名
      日本進化学会 第19回大会
  • [学会発表] ツメガエル幼生尾部由来の血管内皮細胞におけるデス受容体リガンド TRAIL の機能解析2017

    • 著者名/発表者名
      北岸 千明,高松 信彦,伊藤 道彦,田村 啓
    • 学会等名
      日本動物学会 第88回 富山大会
  • [学会発表] 脊椎動物の性決定遺伝子の分子進化および性決定システム進化2017

    • 著者名/発表者名
      伊藤 道彦,回渕 修治,中迫 啓,荻田 悠作,林 舜,藤谷 和子,田村 啓,高松 信彦
    • 学会等名
      生命科学系学会合同年次大会
  • [学会発表] トランスポゾンは性決定遺伝子 dm-W の新機能獲得に貢献したのか?2017

    • 著者名/発表者名
      林 舜,回渕 修治,田村 啓,内山 孝司,高松 信彦,伊藤 道彦
    • 学会等名
      生命科学系学会合同年次大会

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公開日: 2018-12-17  

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