本研究では、各果実食者の種子散布への相対的な貢献を明らかにすることを目的に調査を行い、特に1) 霊長類の重要性、2) ヒヨケザルの重要性、3) 糞虫の役割の3つに関して成果を得た。助成期間中、国内外の学会で22回の発表を行い、公表した論文は12件、分担執筆した書籍は2件だった。このうち、Int. J. Primatol.誌に発表した論文は、種子散布者としてのマカク類の役割に焦点を当てた総説で、当該分野において今後多く引用される文献になると考えている。研究成果をホームページで公開したほか、市民講座・公開講座などで発表し、一般の方々への還元を試みた。
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