種間相互作用の密度依存性は,生物群集の動態や構造に大きく影響することが理論的に示唆されてきたにもかかわらず,野外における定量化の困難さからそれらの検証はほとんど行われてこなかった.本研究課題では,近年発展しつつある非線形時系列解析EDMに着目することで,密度依存研究を遅滞させてきた根源である「密度依存性の定量化」を成功させる解析フレームワークの研究を行った.それらの結果,1)密度依存的相互作用の多様化が群集の安定性に大きく寄与することを理論的に明らかにし,2)実際の野外データから相互作用の密度依存性を推定する時系列解析法の開発し,密度依存性研究を推進するための道筋をつけることに成功した.
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