リンドウの花が青く発色するメカニズムをリンドウ生体内で明らかにするために、CRISPR/Cas9によるゲノム編集技術を活用し、リンドウ花弁の主要色素ゲンチオデルフィンの基本骨格デルフィニジン(Del)の修飾関連遺伝子の変異系統を作出した。変異系統の花色表現型を分光測色計で、花弁色素抽出物をHPLCで解析した結果、Del-5、3’位双方、あるいは少なくともDel-3’位の配糖化に続くカフェ酸分子の結合は分子内コピグメンテーションを誘導し、それによりリンドウ花弁はより青く・濃く・鮮やかに発色していると考えられた。変異体の生花弁を用いた解析によって、リンドウ花弁の発色に関する直接的な知見が得られた。
|