植生や母岩の異なる集水域から得られた観測データを基に、関西圏に位置する森林生態系の土壌生成速度(SFR)を求めることができた。また、当初計画にはなかった既存データの再解析によって、SFRの推定精度を検討できた。これらの結果から長期にわたって集水域マスバランスデータの解析が可能となる米国ハバードブルック長期生態系モニタリングサイトにおける調査の必要性が生じ、関連データを入手し解析を進めることになった。総評として、本研究によってSFRの測定手法を完全に確立するまでには至らなかったが、集水域マスバランス法の信頼性や実用性の一部検証を完了でき、今後の研究へつながる成果を得ることができた。
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