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2016 年度 実施状況報告書

放線菌における休眠生合成遺伝子の発現に向けて効率的な培養方法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 16K18678
研究機関高知大学

研究代表者

Ulanova Dana  高知大学, 教育研究部総合科学系複合領域科学部門, 助教 (70610129)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード放線菌 / 休眠遺伝子 / 天然化合物
研究実績の概要

医薬資源の開発は、生理活性を持つ天然化合物を効率よく発見し、創薬シードとして提供できるかが、鍵となる。放線菌は多様な天然化合物(二次代謝産物)を産生する産業上重要な微生物群である。しかし、放線菌における多くの二次代謝生合成遺伝子の発現は、通常培養条件下では未活性であり、未利用遺伝子資源のままである。培養条件下による休眠している二次代謝生合成遺伝子の発現活性化は、新規有用物質の探索に極めて有用な手法であると考えられる。本研究では、①放線菌コレクションを用い、培養条件下による二次代謝産物生合成の休眠遺伝子発現活性化の解析、②放線菌二次代謝を活性化する培養条件・培地成分を同定し、二次代謝産物産生のための効率的な培養方法の確立を目指す。
本年度では、研究代表者により海洋堆積物から単離された放線菌コレクションを用い、通常培養条件で二次代謝産物の生合成遺伝子を発現してない株の選択を行った。次に、培地成分の改変により、この休眠遺伝子の発現活性化を解析した。LC/MS及びNMR解析により、一つの放線菌株は、改変した培養条件において、データベーズの調査により新規候補化合物を産生することが分かってきた。この化合物構造解析に必要な量を得るために大量培養と精製を行った。しかし、生産量が低いため、十分量を得られず、もう一度培養条件を検討した。又、この化合物の生合成の理解のため、生合成遺伝子群の同定が必要である。そのためDNA抽出をし、全ゲノム解析の準備をしている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

目的のとおり、培養条件による二次代謝産物生合成休眠遺伝子の発現活性化を示す放線菌の株を同定し、この株が産生している新規候補化合物の構造解析を進めている。又、化合物の大量生産を行う培養条件の検討により、発現活性化に影響を表す培養条件・培地成分の解析も進んでいる。今後、培養条件及び全ゲノムの解析結果がでることで、この化合物の生合成及びその制御が明らかになると期待される。

今後の研究の推進方策

新規候補化合物の構造決定を行う。又、ゲノム解析により関連遺伝子群を同定する。さらに、遺伝子発現活性化をする培養条件・培地成分も同定する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] 微生物学研究所(チェコ)

    • 国名
      チェコ
    • 外国機関名
      微生物学研究所
  • [雑誌論文] Effects of trace metal ions on secondary metabolism and morphological development of streptomycetes2016

    • 著者名/発表者名
      1. Locatelli FM, Goo KS, and Ulanova D
    • 雑誌名

      Metallomics

      巻: 8 ページ: 469-480

    • DOI

      10.1039/c5mt00324e

    • 査読あり
  • [学会発表] Application of advanced NMR techniques for analysis of actinobacterial metabolism2016

    • 著者名/発表者名
      Ulanova D., Tsuda M.
    • 学会等名
      第68 回日本生物工学会大会
    • 発表場所
      ANAクラウンプラザホテル富山
    • 年月日
      2016-09-29
  • [備考] http://www.cc.kochi-u.ac.jp/~ulanova/index.html

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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