植物疫病菌のみに効果のある特異的農薬開発を目的としてL-スレオニン脱水素酵素(ThrDH)遺伝子のクローニングを行った。大腸菌を用いてThrDH遺伝子を発現させた後、遺伝子発現産物の精製、活性測定を行った結果、NAD依存性ThrDH活性を有す事を明らかにした。SDS-PAGEで単一にまで精製した結果、酵素のサブユニット分子量は55 kDaでありアミノ酸配列から予測される分子量であった。また、N末端アミノ酸配列分析の結果、予測されるアミノ酸配列と一致した。本酵素はL-スレオニン、DL-3-ヒドロキシノルバリンのみを基質とし、L-システイン、N-アセチルグリシンが阻害剤になることを明らかにした。
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