• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実績報告書

代謝異常に関与する腸内炎症の食品成分を用いた予防・改善に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K18703
研究機関京都大学

研究代表者

高橋 春弥  京都大学, 農学研究科, 助教 (30750369)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード食品 / 機能性 / 肥満
研究実績の概要

現代社会において肥満は深刻な問題として認識されている。そのため、肥満の予防・改善に有効な食品由来成分の同定及び機能解析は、国民の健康増進に寄与するうえで重要である。近年の研究結果より、腸内の慢性的な炎症と肥満との間に密接な関係があることが指摘されている。そこで、本研究では「腸内炎症の抑制機能を有する食品成分の同定」及び「本効果の作用機序解明」を目的に研究を進めてきた。
本年度は、培養細胞や動物を用いた実験、さらにはLC-MSを用いた成分解析を通し、トマト果実に含まれる機能性成分を特定し、さらにその効果を評価することを中心に研究活動を行ってきた。
その結果、トマト果実中には非常に多様な有用成分が含有されていることを見出した。さらには当該有用成分の一部は、トマト果実抽出物を摂食させたマウス組織からも検出された。当該成分は腸管から体内に吸収され、検出された組織に到達したことが推定される。また、当該成分は肥満惹起の要因の一つである脂肪組織での慢性的炎症反応を抑制することで、その効果を発揮することを見出した。
さらには、食品が有する機能性の評価の在り方について、本研究結果が解決の一助になることが期待される。食品は、医薬品とは異なり、非常に多様な成分の総合力としてその機能性を発揮しているため、「食品の機能性」を科学的指標でどのように評価すべきか、また、「食品の機能性」を発揮する成分の全容をいかに把握するかが重要である。本研究は、前述した食品機能性の評価法を確立していく上でも重要な成果を得ることができた。
本研究の成果については、学術誌において、原著論文として発表した [PLOS One. 2018 Jan 12;13(1):e0191203] 。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Wide-range screening of anti-inflammatory compounds in tomato using LC-MS and elucidating the mechanism of their functions2018

    • 著者名/発表者名
      Mohri Shinsuke、Takahashi Haruya、Sakai Maiko、Takahashi Shingo、Waki Naoko、Aizawa Koichi、Suganuma Hiroyuki、Ara Takeshi、Matsumura Yasuki、Shibata Daisuke、Goto Tsuyoshi、Kawada Teruo
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 13 ページ: e0191203

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0191203

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] トマト成分の新たな健康機能の解明2017

    • 著者名/発表者名
      高橋 春弥
    • 学会等名
      京都アカデミアフォーラムin丸の内 京大テックフォーラム
    • 招待講演
  • [学会発表] 肥満・エネルギー代謝不全を惹起する慢性炎症と食品2017

    • 著者名/発表者名
      高橋 春弥
    • 学会等名
      日本食物繊維学会
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi