研究課題
持続的な森林経営を行う上で、広範囲な森林資源量を単木レベルで正確に算出することは森林管理において必要な基礎情報である。本研究は3D情報を持つ航空レーザデータとマルチスペクトル画像の組み合わせによる樹種別の立木位置、本数、樹高、DBH、材積とバイオマスを推定することができ、広域で多様な森林に適用される森林資源解析システムを確立することを目的として実施した。H30年度はH29年度に確認できた航空レーザデータの点密度が不足の原因で広葉樹樹冠の抽出が難しいことを改善するため、アファンの広葉樹天然林を中心として、点密度の高いドローンレーザデータを用いて単木の抽出を試した。落葉期のドローンレーザデータから上層木の単木位置と樹高の把握はできた。そして、異なるレーザセンサ(地上レーザ、バックパックレーザ、ドローンレーザ)を用いて冠層構造が異なる森林で単木の胸高直径、樹高と材積の把握精度を比較した。さらに、最先端であるSLAMレーザシステムを用いてヒノキ人工林の単木抽出と胸高直径と樹高計測技術を開発した。単木の抽出率は全木91.2%と上層木100%であり、単木胸高直径と樹高の平均偏差は1.6cmと0.5mであった。研究成果として論文の作成と共に特許申請を行った。論文は国際英文学術誌International Journal of Remote SensingとForest Ecosystemsにオープンアクセスで掲載された。そして、第130回日本森林学会大会で研究成果を口頭発表した。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) 産業財産権 (2件)
Forest Ecosystems
巻: 6 ページ: 1-16
10.1186/s40663-019-0173-3
International Journal of Remote Sensing
巻: 39 ページ: 7978-7997
10.1080/01431161.2018.1479793