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2020 年度 実績報告書

気候変動・分断化が進むアジアの森林の将来像:大規模野外データと群集モデルの結合

研究課題

研究課題/領域番号 16K18719
研究機関京都大学

研究代表者

西岡 正恵 (石原正恵)  京都大学, フィールド科学教育研究センター, 准教授 (90594367)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード生物多様性 / 樹木群集 / 森林
研究実績の概要

気候変動により森林を構成する樹木の種類が変わることが危惧されている。このような種組成の変化は人間社会に様々な影響を及ぼすため,将来の種組成を予測することが求められている。従来の予測モデルは,樹木の分布が気候などの環境条件で決まるという環境制限を前提としている。樹木の分布を決めるもう一つのメカニズムである散布制限(樹木の種子の散布距離が制限されていること)は無視されてきた。しかし,今日では各地の森林が分断化され,散布制限の重要性が高まっている。
本研究は,環境制限と散布制限とを統合した群集モデルと大規模野外データとを結合し,将来の気候および森林の分断化の進行によって,アジアの熱帯から亜寒帯までの森林の種組成が実際にどのように変化するのかを予測する。
2021年度は収集したデータを用いた群集モデルの解析にむけて、既存モデルの調査を行った。また収集データを用いた解析を国際誌に投稿した:Contribution of conspecific negative density dependence to species diversity is increasing towards low environmental limitation in Japanese forests. Pavel Fibich, Masae I. Ishihara, Satoshi N. Suzuki, Jiri; Dolezal, Jan Altman. Scientific Reports誌.この研究では、多様性の決定要因である負の密度効果がどのように森林間で異なるのかを明らかにするため、全国32ヶ所の天然林において、同種他個体による負の密度効果を算出した。密度効果は標高が低い森林で高くなった。さらに森林の種多様性は、積雪量が少なく、負の密度効果が大きいほど、高くなった。環境条件だけでなく、病原菌や植食者といった生物的要因も重要であることがわかった。散布制限によってもたらされる調査区内の分布構造を解析した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] Czech Academy of Sciences/University of South Bohemia(チェコ)

    • 国名
      チェコ
    • 外国機関名
      Czech Academy of Sciences/University of South Bohemia

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公開日: 2021-12-27  

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