研究課題/領域番号 |
16K18795
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
神道 慶子 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 特定研究員 (00771312)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | インフルエンザウイルス / リコンビナントRNP |
研究実績の概要 |
本研究は、インフルエンザウイルスのRNP複合体が、転写過程でどのように構造を変化をさせながらmRNAを合成するのか、転写機構ならびに転写装置の動作機構を明らかにすることを目的としている。転写過程の可視化には高速AFMを用いる。具体的には、1. リコンビナントRNP複合体を用いたin vitro 転写系の確立、2. 転写反応中のリコンビナントRNP複合体のライブイメージング解析、3. 転写活性の異なる変異リコンビナントRNP複合体を用いた解析、を組み合わせて研究を進める。 申請者は現在までに、リコンビナントRNP複合体を精製し、RIを用いて転写活性を、電子顕微鏡、高速AFMを用いて構造を確認している。現在は、高速AFMでのライブメージング観察に向けて条件検討を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請者は現在までに、細胞からリコンビナントRNP複合体を精製し、RIを用いたin vitro転写系により精製リコンビナントRNP複合体の転写活性を確認した。また、精製リコンビナントRNPの構造を電子顕微鏡、高速AFMにて確認し、過去の報告通りの構造を持つことを確認した。 現在は、高速AFM観察に向けて、リコンビナントRNP複合体の転写活性を上げるための条件検討を行っている。また、高速AFMでのインフルエンザウイルスの転写におけるRNP複合体の構造観察については、ウイルスから精製したRNP複合体を用いての条件検討を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、精製リコンビナントRNP複合体の転写活性を上げるための条件検討、変異リコンビナントRNP複合体の作製、ウイルスから精製したRNP複合体を用いての高速AFMでの条件検討を平行して進める。転写活性の高いリコンビナントRNP複合体が調製できるようになったら、リコンビナントRNP複合体を用いての高速AFMでのライブイメージングを開始する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の予定よりも研究が順調に進み、経費の削減を行うことができたため。
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次年度使用額の使用計画 |
転写活性の確認のために必要なアイソトープや、ライブイメージングに必要なカンチレバーの購入等に使用する。
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