本研究では、家畜としてウシにおける卵巣機能の質的評価のバイオマーカーとなる物質をサイトカインや代謝関連物質から探索し、既に明らかになっている量的評価のバイマーカーである抗ミューラー管ホルモン(AMH)と組み合わせ、実証試験を行いながら評価法の開発を行った。 その結果、肝機能や脂質代謝に関わる血液化学物質(総コレステロール、LDL、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、リン)は、AMHと相関性を有し、さらに牛群の繁殖性の違いを示すこともできた。よって、AMHとともにこの血液化学物質をもって、卵巣機能を質および量的評価でき、さらには牛群の繁殖性の良し悪しを判断できることが示唆された。
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