研究課題
ほとんどの生物は、カラカラに乾燥した状態で生存することは不可能であるが、ネムリユスリカに代表される一部の生物は、無代謝休眠状態になることにより乾燥に対する耐性を有する。本研究は、これら無代謝休眠を行う多細胞生物がどのようにして乾燥に対する耐性を獲得するかということを細胞レベルで探求することを目的としている。本年度は、ネムリユスリカの培養細胞において、本研究に必要な実験系の樹立を行った。その結果、非常に強く発現する遺伝子の上流の配列をプロモーター配列として用いた発現ベクターを構築し、効率よく外来遺伝子をネムリユスリカ細胞で発現させることに成功した。また、本配列を最適化することにより、さらに効率よく外来遺伝子を発現させることができた。さらに、これらの遺伝子の発現をRNAiノックダウンによりサイレンシングする実験系も確立することに成功した。これらの成果は本研究の基盤となるものである。次年度からはこれらの技術を応用して本研究を遂行する。
2: おおむね順調に進展している
本研究の基盤となる実験系の樹立に成功した。おおむね順調に遂行できている。
研究代表者が所属機関を移動したため、新しい所属先での実験環境の整備を行う必要がある。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 5件)
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