研究課題
若手研究(B)
本研究では、ネムリユスリカの培養細胞を用い、多細胞生物における無代謝休眠の分子機構解明を行った。研究期間1年目では、ネムリユスリカの培養細胞で分子生物学技術が使用できるように手法の確立を行った。2年目からはネムリユスリカの細胞で働くプロモーターの探索と単離を行った。所属機関を移動後は、単細胞生物を用い、より単純な実験系で無代謝休眠の分子機構解明を目指した。
生理学
無代謝休眠は、極限環境などに生息する特殊な生物に見られる生命現象である。無代謝休眠の状態では、代謝は停止している一方、乾燥をはじめ様々な環境ストレスに対する耐性を有している。この現象の分子機構解明は、生命現象の仕組みの追求だけにとどまらず、生物や通常乾燥保存できないような物質の保存など様々な分野で応用が可能である。