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2018 年度 実績報告書

プロテアソームによるDNAメチル化バランス制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K18838
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

佐古 香織  国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 特別研究員 (60722395)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードプロテアソーム
研究実績の概要

プロテアソームはユビキチン化されたタンパク質を選択的に分解することによって様々な生命現象の制御に機能している。一方,DNAメチル化はエピジェネティック制御の一つであり,トランスポゾンの抑制や遺伝子発現制御に機能している。DNAメチル化が過剰になると,有益な遺伝子までサイレンシングされてしまうため,植物はDNAメチル化レベルを適切なレベルに維持することによって,ゲノムの保護と遺伝子発現を両立している。
これまでの申請者の研究から,植物プロテアソームがDNAメチル化関連タンパク質の分解制御に機能することを見出している。本研究では植物プロテアソームによるDNAメチル化関連因子の分解メカニズムの解明,およびこれら因子の分解の生理的役割を解明するため研究を実施した。
既存の報告から,複数のDNAメチル化関連因子の変異体がカルスからの再分化時に異常を示すことが報告されていた。そこで当該年度はDNAメチル化関連タンパク質変異体のカルスからの再分化時の表現型を検証した。その結果,本変異体において再分化が促進される事を明らかにした。また,この促進の原因遺伝子を同定するために再生化時のトランスクリプトームを実施した。その結果,変異体において葉器官形成に機能する因子の発現が促進する事が明らかになった。これらの結果から,DNAメチル化関連因子は再生化を負に制御しており,プロテアソームは本因子を分解する事で再生化を促進する可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] The duration of ethanol-induced high-salinity stress tolerance in Arabidopsis thaliana2018

    • 著者名/発表者名
      Sako Kaori、Sunaoshi Yuji、Tanaka Maho、Matsui Akihiro、Seki Motoaki
    • 雑誌名

      Plant Signaling & Behavior

      巻: 13 ページ: e1500065

    • DOI

      10.1080/15592324.2018.1500065

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ヒストン脱アセチル化酵素が担う植物の環境ストレス応答制御 植物をストレスに強くする標的タンパク質の発見2018

    • 著者名/発表者名
      上田実,佐古香織,伊藤昭博, 吉田稔,関原明
    • 雑誌名

      化学と生物

      巻: 56 ページ: 797-803

    • 査読あり
  • [学会発表] Chemical screening of compounds enhancing salinity stress tolerance2018

    • 著者名/発表者名
      佐古香織,チエン・バン・ハ,松井章浩,田中真帆,佐藤綾人,関原明
    • 学会等名
      第60回日本植物生理学会
  • [図書] Salinity Responses and Tolerance in Plants, Volume 2: Exploring RNAi, Genome Editing and Systems Biology2018

    • 著者名/発表者名
      Ueda M, Sako K, Seki M
    • 総ページ数
      326
    • 出版者
      Springer
    • ISBN
      9783319903170

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公開日: 2019-12-27  

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