花粉症を始めとするアレルギー疾患は年々患者数を増しており、今でもステロイドなどを用いた対処療法が中心である。本課題では、ファージディスプレイ法を用いて、アレルギー疾患の原因であるイムノグロブリンE(IgE)に結合するペプチドの取得、およびペプチドを利用した治療メカニズムの解明を目的とした研究を行った。ヒト骨髄腫細胞株U266由来の精製IgEを対象としてスクリーニングを実施したところ、IgEに特異的に結合するペプチドの配列を得た。一方、OVA感作型のアレルギー疾患のモデルマウス用いた検討において、IgE結合ペプチドを予め投与したものの、血清IgE量に統計的有意差はみられなかった。
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