肝消失型薬物の一部は、血漿中からの消失が慢性腎障害時に遅延する。そこで、OATP1B1阻害作用を有する生体内化合物を探索したところ、6-OH indoleはOATP1B1を阻害した。血漿中6-OH indole濃度は、腎障害患者において、正常腎機能患者よりも血漿中濃度が高かった。この化合物によるOATP1B1阻害作用は持続的であり、プレインキュベーション時のみに添加した際にも阻害作用を有した。さらに、本化合物は、ヒト初代培養肝細胞でestrone 3-sulfateの細胞内取り込みを阻害した。本化合物は、慢性腎障害時に血液中に蓄積してOATP1B1の機能阻害を引き起こすことが示唆された。
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