研究課題
若手研究(B)
本研究では低体温療法時に生じる薬物の組織移行性変化の要因解明を行った。ウシ血清アルブミンと薬物の結合性に及ぼす温度低下の影響について解析したところ、温度低下時においてはタンパク遊離型薬物濃度が上昇した。また、温度低下がタンパク結合に及ぼす影響は薬物のタンパク結合率によって異なることが明らかとなった。
薬物動態学
低体温療法中における薬物の体内動態変動要因について組織移行に着目した解析を行い、温度低下がタンパク結合に及ぼす影響を明らかにしたことで、組織への薬物移行の予測を行うための基盤となる情報が得られた。薬物の効果には目的臓器組織中の濃度が重要であるため、本研究成果より低体温時における薬物の組織移行性変化を予測するために必要な情報が得られたことから、投与最適化につながると考えられる。