研究課題/領域番号 |
16K18964
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
峯垣 哲也 京都薬科大学, 薬学部, 助教 (10549306)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 食道癌 / PARP阻害剤 / 相乗効果 / DNA損傷修復 |
研究実績の概要 |
食道癌に対する癌化学療法は生存率に大きく影響する重要な治療法である。しかしながら、その有効性には個人差が大きく、効果の認められない患者に対しては使用できる薬剤の選択肢が少ないことが問題である。本研究は、新規分子標的治療薬であるPoly (ADP-ribose) Polymerase (PARP) 阻害剤の食道癌化学療法への応用に向けた基礎的情報を蓄積することが目的である。 前年度は、PARP阻害剤であるオラパリブによりヒト食道癌細胞株のシスプラチン、ドキソルビシン、イリノテカンの活性代謝物であるSN-38及びテモゾロミド感受性が相乗的に増強することを明らかにした。今年度は、オラパリブによる抗癌剤感受性増強メカニズムを明らかにする目的で、アポトーシス誘導及びDNA損傷修復機構に着目し、薬物処置後のAnnexin V陽性細胞量及び核内リン酸化ヒストンH2AX (γH2AX) 集積量の検討を行った。その結果、オラパリブは、ドキソルビシン及びテモゾロミドによるアポトーシスを有意に増強させた。また、シスプラチン、ドキソルビシン、SN-38及びテモゾロミドによる核内γH2AX蓄積量を相加的に増大させた。 以上のことから、本年度においては、オラパリブによる抗癌剤感受性増強メカニズムの一部として、DNA損傷の増大が関与することが示唆された。次年度は、さらに詳細なDNA損傷修復機構の分子メカニズムに着目し、検討を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、アポトーシス及びDNA損傷に関する検討を実施できたことから概ね順調であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り、細胞内シグナル伝達やDNA修復機構に着目し、検討を実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)一部の物品については、値引き等で予定より安価な物品を購入することができたため。 (使用計画)次年度については、物品費として使用することを計画している。
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