様々な疾患の発生や進行に関わっている炎症は,薬物の体内動態にも影響することが知られている。トランスポーターは薬物の体内動態を決定する因子のひとつであり,その膜局在および機能発現には裏打ちタンパク質が重要な役割を果たしていることが明らかにされている。本課題では,炎症時のERMタンパク質リン酸化状態およびトランスポーター機能に対する炎症因子の影響について検討を行った。 今回得られた結果より,一部の炎症性サイトカインがradixinのリン酸化状態を変動し,裏打ちタンパク質としての機能を調整しトランスポーターの膜局在に影響していることが明らかとなった。
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