研究課題
若手研究(B)
難水溶性薬物の溶解性を改善させる手法の一つとして自己乳化型製剤が注目されている。本研究では、自己乳化型製剤の経口投与後の消化管内溶液への分散や消化過程における薬物の放出性や血中曝露量の改善効果に関する検討を行った。その結果、特に中鎖脂肪酸脂質を製剤組成とする場合、速やかな脂質消化によって放出される薬物に過飽和溶解が生じることが明らかとなり、吸収改善に寄与していることが示唆された。
消化管吸収
近年の医薬品開発では、難水溶性を示す候補化合物の数が増えている。一方、これら化合物を実際の経口製剤として開発する場合、投与後、消化管内で速やかに溶解し体内に吸収される必要がある。本研究では、難水溶性薬物の溶解性を改善させる手法の一つである自己乳化型製剤を調製し、経口投与後の消化管内での薬物の放出性や血中曝露量の改善効果に関する検討を行い、吸収メカニズムの一つとして過飽和溶解の関与を明らかにした。