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2019 年度 実績報告書

成体期海馬神経幹細胞の起源探索および海馬歯状回顆粒細胞層形成メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 16K18983
研究機関東京医科大学

研究代表者

篠原 広志  東京医科大学, 医学部, 講師 (10455793)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード電気穿孔法 / 海馬歯状回 / ニューロン新生 / 神経幹細胞 / 顆粒細胞
研究実績の概要

様々な発生時期の海馬歯状回原基の神経幹細胞を標識する手法を用いて、成体期で維持され続けている神経幹細胞がいつ誕生するかを明らかにする。またこれまで謎であった歯状回の顆粒細胞層の層形成メカニズムの解明も目的としている。これまでの研究により顆粒細胞層形成のパターンを明らかにしている。
今回は成体期神経幹細胞がいつ誕生するかについて解析を行った。具体的には、 E14, E16, E18, P0, P2で電気穿孔法を行い、P15での標識細胞の分布を調べた。その結果、E14で標識された細胞については顆粒細胞層下帯において神経幹細胞の存在が認められた。一方、E16以降のステージに標識された細胞については、神経幹細胞は観察されなかった。この結果から、海馬歯状回に存在する神経幹細胞はより初期のステージで誕生していることが示唆された。これは生後初期のステージに神経幹細胞が誕生するという先行研究とは異なっているものであった。その可能性としては神経幹細胞の誕生領域が異なっていることに起因するのかもしれない。
今回見出した成体期に神経幹細胞として維持される細胞集団が、実際どのような因子の発現によって制御されているかを今後さらに解析することによって、神経幹細胞を任意の場所に産出させることも可能となる。
それによって神経変性や損傷によって機能が損なわれてしまった中枢神経系において、神経再生に寄与しうる可能性が期待される。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Non radial tortuous migration with cell polarity alterations of newly generated granule neurons in the neonatal rat dentate gyrus2019

    • 著者名/発表者名
      Namba Takashi, Shinohara Hiroshi, Seki Tatsunori
    • 雑誌名

      Brain Structure and Function

      巻: 224 ページ: 3247~3262

    • DOI

      https://doi.org/10.1007/s00429-019-01971-0

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The polarity and properties of radial glia‐like neural stem cells are altered by seizures with status epilepticus: Study using an improved mouse pilocarpine model of epilepsy2019

    • 著者名/発表者名
      Sasaki‐Takahashi Natsu、Shinohara Hiroshi、Shioda Seiji、Seki Tatsunori
    • 雑誌名

      Hippocampus

      巻: 30 ページ: 250~262

    • DOI

      https://doi.org/10.1002/hipo.23153

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 1次繊毛形成の正常化はダウン症候群の治療標的に成り得るか?2019

    • 著者名/発表者名
      篠原 広志
    • 雑誌名

      ファルマシア

      巻: 55 ページ: 703~703

  • [学会発表] 顆粒細胞形成におけるTbr2の機能および顆粒細胞サブタイプ解析2020

    • 著者名/発表者名
      篠原 広志, 石 龍徳
    • 学会等名
      第16回 成体脳ニューロン新生懇談会・「個性」創発脳共催研究会in仙台2020
  • [学会発表] Tbr2依存/非依存性ニューロン解析から紐解く時空間的な海馬の形成メカニズム2020

    • 著者名/発表者名
      篠原 広志, 石 龍徳
    • 学会等名
      第125回 日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 成体期海馬神経幹細胞の起源探索および海馬歯状回顆粒細胞層形成メカニズムの解析2019

    • 著者名/発表者名
      篠原 広志, 石 龍徳
    • 学会等名
      第42回 日本神経科学大会

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公開日: 2021-01-27  

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