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2017 年度 研究成果報告書

Ftsj1によるtRNA修飾の癌での病態生理の解明とそれに基づく治療法の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 16K18989
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 生理学一般
研究機関岡山大学 (2017)
熊本大学 (2016)

研究代表者

藤村 篤史  岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (10771082)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードtRNA修飾酵素 / 癌幹細胞
研究成果の概要

癌細胞における翻訳制御機構の一端を解明するために、tRNA修飾酵素FTSJ1が癌の動態をどのように規定するかを研究した。FTSJ1は癌細胞の幹細胞性を維持するのに必要であり、この発現低下により、癌細胞の自己複製能や造腫瘍能が著しく低下した。この原因として、FTSJ1ががん幹細胞性の維持に必要なCyr61やCTGFなどの液性因子の発現を制御していることを明らかにした。本研究の遂行により、今後革新的な抗がん剤開発に直結するデータを豊富に得ることができた。

自由記述の分野

がん幹細胞、翻訳制御機構

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究成果は、がん生物学において近年勃興しつつある「転写と翻訳の乖離」の問題解決の一端を担うものと考える。とりわけ、「転写と翻訳の乖離」に起因する「がん組織の不均一性」に関しては、がんを難治たらしめる「幹細胞性」の獲得・維持と密接に関係しているため、本研究で明らかになった事項を外挿すれば、「がん幹細胞を標的とする抗がん剤の開発」といった、全く新しい切り口からの制癌戦略の構築が可能となる。このことは、本研究成果が学術的に意義深いものだけでなく、がん治療法の開発といった社会的意義にも大きく影響を与えるものであると確信する。

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公開日: 2019-03-29   更新日: 2020-03-30  

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