今年度は、(1)成長円錐形成におけるJNK経路と細胞骨格との関係については、酵母Y2H 法によりJNK経路の下流で機能することが判明したアクチン脱重合因子Aに結合するタンパク質の探索を行い、複数の因子を同定した。現在これらの因子とJNK経路の遺伝的関係について検討する。(3)細胞骨格制御タンパク質による神経軸索制御機構の解析については、新たにα―アクチニンの線虫ホモログATN-1が神経軸索再生に必要であることを見出した。ATN-1はアクチン結合タンパク質として機能することから、ミオシンとの関係について検討したところ、atn-1変異体で見られた神経軸索再生低下の表現型は活性化型MLC-4によっては抑圧できなかったことから、ATN-1が神経軸索再生においてミオシンの下流またはパラレルに機能することが示唆された。現在はATN-1とJNK経路の遺伝的関係について検討している。
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