転写因子B cell lymphoma 6(Bcl6)は肝臓の遺伝子発現の性差や脂質代謝の制御に重要である。そこで、肝臓特異的Bcl6欠損マウスを用いて、Bcl6と肝臓の薬物代謝酵素遺伝子群(Cyptochrome P450s, Cyps)の発現性差との関連性を検証した。この結果、オス特異的Cypsの発現はBcl6欠損でメスレベルまで発現低下していた。また、メス特異的Cypsの発現はBcl6欠損でメスレベルまで発現上昇していた。これらのことから、Bcl6はCypsの発現パターンをオス型に維持するのに必要であることが示唆され、脂質代謝や代謝異常を背景とする肝疾患の発症や性差への関与を検証する。
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