研究課題
突然死につながる可能性がある難治性遺伝性不整脈疾患のQT延長症候群は、約2割の発症者において未だ疾患原因が不明である。そこで本研究で申請者は、既知疾患原因遺伝子に変異が認められなかった発症者とその家族例を大規模に収集し、次世代シークエンサーを用いて全エクソームシークエンス家系解析を行い、新規疾患原因遺伝子の同定、発症機序の解明を目指した。申請者は、新規疾患原因変異の可能性として中間サイズインデルに着目し、その検出手法(IMSindel)の開発を行った。細胞株を用いた網羅的な検証実験を行うことで精度評価を実施した。また既存の解析手法(GATK, PINDEL, ScanIndel)との比較検証も実施した。その結果、本研究の開発手法がもっとも高精度に中間サイズインデルを同定できることが示された。実際の検体にこの手法を適応した結果、新たに検体あたり約6個の遺伝子機能に影響を与える可能性が高い中間サイズインデルが検出された。これは新たな疾患原因変異を同定できる新たな解析手法として今後の遺伝性疾患解析において期待されると考えられる。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件) 図書 (2件)
Scientific Reports
巻: 8 ページ: 5608
10.1038/s41598-018-23978-z