研究課題/領域番号 |
16K19084
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
田中 瑞子 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (40583638)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ネフローゼ症候群 |
研究実績の概要 |
1.症例検討:原発性ネフローゼ症候群の代表的病型(微小変化群、膜性腎症、巣状糸球体硬化症)と非ネフローゼ症例、正常例の腎生検検体、手術材料、剖検材料(成人46例、小児40例)について蛍光免疫染色を行い、ポドサイトにおけるCldn2の異所性発現の程度を評価した。この結果、正常及び非ネフローゼ症例と比較して、ネフローゼ症例ではCldn2発現面積が有意に上昇した。 2.ネフローゼ症候群動物モデルのポドサイトにおけるCldn2の異所性発現 ピューロマイシンアミノヌクレオシド投与による微小変化型ネフローゼモデル動物を作製し、ポドサイトでのCldn2異所性発現を免疫染色法により検討した結果、ポドサイトでの明確な発現上昇は認められなかった。今後はLPS投与モデルでの検討を予定している。 3. ポドサイトにおけるCldn2異所性発現のgain of function: TALEN法を用いて、ポドサイト特異的にCldn2を発現するノックインマウスを作製したが、このマウスでは明確な蛋白尿を呈さなかった。現在、Nephrin-CreERT2マウスとloxp-stop-Cldn2マウスとの交配により、タモキシフェン投与によってCldn2発現を誘導できるマウスを作製中である。一方、トランジェントにCldn2を発現させたマウスでは、若干の蛋白尿を来すことがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ヒトでの症例解析は予定していた数を終了した。また動物実験ではノックインマウスが完成し、解析を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
症例解析では、免疫電顕による発現部位の詳細な検討を行う予定である。またCldn2をマーカーとしたネフローゼの新規診断法の開発のため、尿中Cldn2発現を確認できるモノクローナル抗体作製とELISA法の確立を進めている。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品費は概ね計画通りであったが、旅費の使用額が少なく若干の残額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
研究成果が蓄積してきたため、次年度は国内外での成果発表を行っていく予定であり、その旅費として使用する。
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