研究課題
若手研究(B)
現在のWHO分類にて混合型肝癌は、古典型と幹細胞亜型に大別され、後者はさらに典型型・中間型・細胆管細胞型 (CHC-SC-CLC)に細分類される。今回行った我々の検討では、CHC-SC-CLCは他の混合型肝癌とくらべ、慢性ウイルス性肝炎の頻度が低く、血清AFP値・PIVKAII値が低く、IDH1/2変異が多く認められた。またCHC-SC-CLCは肝内胆管癌とくらべ、脈管侵襲やリンパ節転移の頻度が低く、血清CA19-9値が低く、免疫組織化学ではS100Pタンパクの陽性率が低かった。これらの結果からCHC-SC-CLCは原発性肝上皮性悪性腫瘍の中でも独立した疾患の可能性が考えられる。
人体病理学