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2019 年度 実績報告書

肺動脈性肺高血圧症モデルマウスにおける内皮間葉転換の肺血管リモデリングへの作用

研究課題

研究課題/領域番号 16K19101
研究機関千葉大学

研究代表者

西村 倫太郎  千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (00756091)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード肺動脈性肺高血圧症 / 内膜病変 / 内皮間葉転換
研究実績の概要

wild typeマウスを用いた内皮間葉転換(EndMT)の解析では、内皮形質が残存したEndMT(partial EndMT)をSMA陽性の内皮細胞(SMA+/CD31+CD45-)として検出し、Hypoxia曝露マウスでは増加しなかったが、ヒト肺動脈性肺高血圧症(PAH)の病態に近いとされるSugen/Hypoxiaマウスで同細胞群が増加することを示した。
また、この細胞は増殖能が亢進し、幹前駆細胞マーカーであるCD34やCD133の発現が亢進していることから、内皮前駆細胞(EPCs)様の特徴を有していたが、細胞の起源は骨髄由来ではなく組織常在性の細胞であった。
一方、内皮形質を消失し、完全に間葉系細胞に転換した細胞(complete EndMT)については、内皮細胞マーカーであるTie-2陽性細胞にGFPが発現した遺伝子改変マウスを用いて細胞追跡を行った。Sugen/HypoxiaマウスでもHypoxia単独マウスでもcomplete EndMTは認められ、両モデルにおける内膜病変の有無を考慮すると、前述のpartial EndMTが叢状病変を含めた内膜病変形成に関与することが示唆された。
ヒト肺血管内皮細胞を培養し、Sugen/Hypoxia刺激を加えることでSMA陽性の内皮細胞を誘導したところ、これらの細胞は血管形成能が低下しており、内皮前駆細胞様の特徴を持つ点からは逆の結果が得られた。これより前駆細胞性が誘導される一方で、不完全なangiogenesisをもたらす可能性が示唆され、in vitroでもEndMTの内膜病変形成への影響が示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] 肺高血圧症モデルにおける肺血管内皮細胞の形質変化の解析2019

    • 著者名/発表者名
      西村倫太郎
    • 学会等名
      第59回 日本呼吸器学会学術講演
    • 国際学会
  • [学会発表] 肺血管傷害に対する修復・再生2019

    • 著者名/発表者名
      西村倫太郎
    • 学会等名
      第59回 日本呼吸器学会学術講演
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2021-01-27  

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