本研究は、アレルギー性炎症の病態形成に重要な役割を担うグループ2自然リンパ球(ILC2)において、2型炎症を誘導するサイトカインIL-5の産生制御機構を解明し、ILC2を標的とした新たなアレルギー性疾患治療の基盤を確立することを目的とした。短鎖脂肪酸によるILC2の制御は認められなかったが、マウス喘息モデルにおいて、免疫抑制剤であるシクロスポリンによりILC2のIL-5産生が抑制されることを明らかにした。この抑制機構はT細胞を介しており、ILC2を標的とした新たな喘息治療への応用への可能性が示唆された。
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