腸赤痢アメーバ症は、慢性化し肝膿瘍・脳膿瘍などの重症化症状を呈する。赤痢アメーバ感染の慢性化を防ぐことは病態悪化の阻止に重要である。赤痢アメーバの腸管感染では、感染早期から多量のTh2サイトカインが産生されることが報告されているが、その供給源と病態形成及び重症化における役割は不明であった。本研究では、赤痢アメーバの感染早期のTh2サイトカインの産生源がグループ2自然リンパ球(ILC2)であることを見出した。さらに、ILC2のin vivo 抗体除去実験により、感染早期のILC2とそのTh2サイトカインが赤痢アメーバ症の病態形成の増悪に関与することを明らかにした。
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