近年、感染細胞からナノサイズの膜小胞が放出されることが報告された。この粒子はエクソソームとも知られ、様々な機能性分子を運び、他の細胞の免疫応答を惹起する。腸管病原性、または、出血性大腸菌 (EPEC, EHEC)は細胞感染時に積極的に免疫応答を制御することで知られている。私たちは病原菌がエクソソーム機構にも制御しうるかを研究した。その結果、(1) 非感染細胞より病原菌感染細胞がより多量のエクソソームを放出する、(2)細胞感染ができないEPEC変異株は放出を促す能力が低下した、(3) EPEC からの Factor A を含む複数の病原性因子がエクソソームの形成を影響する事を明らかにした。
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