日本脳炎ウイルス、デングウイルス、ジカウイルスといったフラビウイルスの感染におけるBCL2ファミリー蛋白質の制御機構を検討した。フラビウイルスに感染した細胞では、BCL2蛋白質の1つであるMCL1の発現が低下し、感染細胞の生存がBCLXLに依存することを見出した。BCLXL欠損細胞やBCLXL阻害剤を処理した細胞にフラビウイルスを感染させると、速やかに細胞死が誘導され、また、BCLXL欠損マウスは日本脳炎ウイルスの感染に抵抗性を示した。以上の成績から、BCLXLの機能を抑制すると、フラビウイルスに感染した細胞は細胞死を誘導し、ウイルスの増殖を抑制されると考えられた。
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