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2019 年度 研究成果報告書

自然免疫系を標的とした急性期・晩期放射線性消化管症候群の治療戦略の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 16K19148
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 免疫学
研究機関大阪大学 (2018-2019)
千葉大学 (2016-2017)

研究代表者

武村 直紀  大阪大学, 薬学研究科, 講師 (50648699)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード放射線性消化管症候群 / 自然免疫 / 放射線誘導性腸線維症 / 好酸球 / 放射線誘導性口腔内粘膜炎 / TLR3
研究成果の概要

消化管は放射線感受性が高く、癌治療で高線量の放射線に曝されると、急性期から晩期に渡って様々な障害が生じる(放射線性消化管症候群)。本研究では、当該疾患の病態形成に自然免疫が寄与するかを検証するとともに、同機構を標的とする薬剤の効果を評価した。結果として、晩期に起きる腸線維症について、好酸球が腸常在性の筋線維芽細胞を活性化して線維形成を促すメカニズムを明らかにし、好酸球除去抗体が有効な予防手段になることを示した。また、急性期に起きる口腔内粘膜炎では、Toll-like receptor 3 (TLR3)の活性化が潰瘍形成や炎症細胞浸潤の要因であり、TLR3阻害剤で症状を抑えられることを示した。

自由記述の分野

免疫学

研究成果の学術的意義や社会的意義

放射線性消化管症候群のうち、腸線維症と口腔内粘膜炎はいずれも病態成立過程が十分に明らかとなっていないため、対症療法以外に手立てがなく、癌患者の生活の質を大きく低下させる問題となっている。本研究により、それぞれの疾患の病態成立過程において好酸球やTLR3を中心とした自然免疫機構が重要な役割を果たすことが明らかとなったことで、当該機構を標的とした新たな予防・治療戦略の開発が進むと期待される。また、同様の対処法は、耐容線量の増加や放射線治療期間の延長によって放射線療法のがん治療効果を向上させるという目的のためにも応用されることが期待される。

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公開日: 2021-02-19  

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