ペプチド抗原提示を専門に担う古典的なMHCクラス1分子とは対照的に、N末端ミリスチン酸(C14飽和脂肪酸)修飾を受けたペプチド抗原、すなわち「リポペプチド」の抗原提示を担う新しいタイプのMHCクラス1分子群(LP1分子)が存在する(Morita et al. Nature Communications 7:10356,2016)。サルエイズモデルより同定したサルLP1分子の詳細な構造解析情報をベースにした in silico スクリーニング、及び、変異体解析によって、高いリポペプチド結合能を有すると考えられるヒトLP1分子候補群の選抜を完了した。
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