CD4+ 細胞特異的にRap1を欠損したマウス(Rap1 KOマウス)は、生後数週間で大腸炎及び高度異型腫瘍を自然発症し、速やかに大腸がんへ進展する。本研究課題では、独自に開発した大腸炎自然発症モデルマウスを用いて、大腸炎の病態形成におけるγδ T細胞とILC3細胞の役割について研究を行った。その結果、γδ T細胞は大腸炎の発症初期にIL-17Aを産生することで、病態の悪化に関与している可能性が示唆された。また、CD4+ ILC3細胞の腸管から腸管リンパ節への移動、IL-22の産生にはRap1は関与していないことがわかった。
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