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2016 年度 実施状況報告書

腸管におけるIFNg産生性CD8T細胞の誘導機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K19165
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

田之上 大  国立研究開発法人理化学研究所, 統合生命医科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (60732972)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードIFNgamma
研究実績の概要

[1] オリジナルとなる腸内細菌叢の選抜 : 腸内細菌叢が異なるマウスの腸管IFNg産生CD8T細胞を解析し、細菌株の単離元となる細菌叢をピックアップする。具体的には、複数の生産業者から購入したマウス、異なるスペクトラムを持つ抗生剤を投与したマウス、異なる成分の食餌を給餌したマウス、異なるヒトの便を投与したマウスの腸管IFNg産生CD8T細胞を解析した。その結果、特定動物施設で得られたSPFマウスおよび特定の健常者便を投与したマウスにおいてIFNg産生CD8T細胞数が著明に高値を示した。
[2] 責任細菌のエンリッチメント:[1]で解析したマウスの腸管内容物を無菌マウスに投与して、さらに複数の抗生剤を投与して細菌叢を変動させた。また、おなじ腸管内容物をクロロホルム処理し、別の無菌マウスへ投与した。IFNg産生CD8T細胞数を解析した結果、特定の抗生剤を投与した群において、IFNg産生CD8T細胞数が維持されていた。これらのマウスの腸管内容物の細菌叢解析をMeta16Sシーケンスにより行いその構成細菌種を把握した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

交付申請書に記載した内容の実験を実施できているため。

今後の研究の推進方策

細菌の単離
菌叢解析により検出された細菌の種類に基づき、目的の細菌をある程度想定したうえで培養・単離を行う。培養元のサンプルとして、腸管内容物や便などを用いる。たとえば、偏性嫌気細菌が多い場合、無酸素条件を維持できる嫌気培養システム(窒素:水素:二酸化炭素=80%:10%:10%)を用いる。種々の培地・培養条件を用いるなど工夫をして、出来るだけ多くの構成細菌を単離するように試みる。
細菌の同定
単離した細菌をin vitroで培養し、そのミックスを無菌マウスへ投与する。しばらくビニルアイソレータで維持したのち、IFNg産生CD8T細胞の誘導能を調べる。十分な誘導が見られない場合、さらなる細菌株の単離を試みる。最終的に、単離元となったマウスと同じレベルの細胞数が誘導される菌株セットを特定する。実験期間に余裕があれば、そこから菌株の最小セット化を検討する。

次年度使用額が生じた理由

平成28年度実施分の研究が想定より効率よく進捗したためです。

次年度使用額の使用計画

次年度分の研究内容は本研究計画の中で最も予算消費が大きいと推測しています。そのため、次年度(平成29年度)の予算として使用を予定しています。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)

  • [産業財産権] 腸管IFNg産生CD8T細胞を誘導するヒト常在細菌種の同定2017

    • 発明者名
      本田賢也、田之上大、服部正平
    • 権利者名
      本田賢也、田之上大、服部正平
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      US仮出願 62/438, 793
    • 出願年月日
      2017-02-10
    • 外国

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公開日: 2021-01-27  

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