| 研究課題/領域番号 |
16K19169
|
|---|
| 研究機関 | 東北大学 |
|---|
研究代表者 |
神谷 哲治 東北大学, 医学系研究科, 技術補佐員 (70772416)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
| キーワード | 漢方 / シミュレーション教育 / 漢方臨床推論 / シミュレーションカード |
|---|
| 研究実績の概要 |
研究目的：本研究では、漢方教育の新しい手法として、漢方医学の理解を促し実臨床に役立つ漢方臨床推論用シミュレーションカードを開発し、その妥当性を検証した上で実際に使用し、その教育効果を検討することを目的とする。
研究計画：平成29年度は平成28年度の研究成果に基づいて、症状と身体所見から診断される症例ごとの「証」のシミュレーションカードを作成し、探索的に20名程度の医学生を対象にカードを用いたシミュレーション教育を行い、漢方的臨床推論が可能かどうかを明らかにする。評価は想定した「証」を回答とし、漢方的概念に基づき判断した臨床推論の回答と一致するかを検討する。また、「証」に対応する漢方的治療を行うために適応となる漢方薬のリストを作成する。
研究実績：平成29年度は平成28年度の研究成果に基づいて、症状と身体所見から診断される症例ごとの「証」のシミュレーションカードを作成した。「証」に対応する漢方的治療を行うために適応となる漢方薬のリストを作成した。また、追加のトライアルとしてweb上で漢方的診断と治療を学ぶためにイーラーニングの問題集の作成、漢方的季節の養生法を学ぶシミュレーションカードの作成、院内外の医師及び医学部生を対象にシミュレーションカードを用いた教育を行った。更にcommon diseaseの一つ「下痢」に対する漢方的診断と治療を学ぶためのシミュレーションカードを作成し教育を行い平成29年名古屋で開催された第68回日本東洋医学会においてその成果を一部発表した。
|
| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究全体の準備は完了し、追加のトライアルまで行った。
|
| 今後の研究の推進方策 |
今後、トライアルデータの解析を行い、健常成人ボランティアを募集し漢方専門医による診察を行い、シミュレーションカードによる漢方的臨床推論と適応となる漢方薬のリストを照らし合わせて、症例の診断から治療までをPBL形式で教育を行いその教育効果を明らかにする予定である。
|
| 次年度使用額が生じた理由 |
平成２９年度に予定していた健常成人ボランティアの募集とそのデータの解析を平成３０年度に行うことにしたため、次年度使用額が生じた。
次年度使用額は平静３０年度の助成金と合わせて健常成人ボランティアの募集とそのデータの解析にかかる費用として使用する計画である。
|
