研究実績の概要 |
臨床現場の専門職連携能力の評価について、多職種連携に必要な能力(コンピテンシー)を基に開発した各種評価方法(筆記試験、観察評価票、自己評価票、実技試験)について、妥当性の基準に従って分析し、妥当性・信頼性・実現可能性の高い4種類の評価方法を開発した。 1.筆記試験:2018年度は問題をブラッシュアップし、医師・看護師・薬剤師・Medical Social Worker・リハビリ専門職各30名を対象に、本調査を実施している。 2.観察評価票:2016年開発した観察評価票の検証を実施し、論文がアクセプトされた。Haruta J, Yamamoto Y, Goto R, Maeno T, 2019, 'Validity Evidence for Interprofessional Performance Scale in Conference (IPSC) in Japan', MedEdPublish, 8, [1], 54, https://doi.org/10.15694/mep.2019.000054.1 3.自己評価票:日本語版を開発したAITCS(Assessmnt of Interprofessional Team Collaboration Scale)の論文を投稿中である。 4.実技試験:多職種連携能力を評価できる実技試験としてOSCE(Objective Structured Clinical Examination;客観的臨床能力試験)を開発・実施し、2018年度分析を行い、2019年度の医学教育学会で発表予定である。 これらの成果により妥当性・信頼性・実現可能性が高い連携能力の4種類の評価方法が開発され、ばらつきが少ない形で個人から組織に普及し、臨床現場への汎用性が高くなる。また、目指すべき基準や改善点が明確になり、生涯学習を促進するツールとなり、専門職の連携能力の質保証も期待される。
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