研究課題/領域番号 |
16K19172
|
研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
恒川 幸司 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70556646)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | Institutional Research / シームレス |
研究実績の概要 |
研究目的(概要)に記載した、「1.卒前カリキュラムおよび評価データの学内解析」では、本大学において医学教育IR室立ち上げ、データの継続的な蓄積に努め、その実践状況について論文で報告した。また、学内データを継続的に解析した。具体的には、主に学生の背景・成績および初期研修施設について解析し、成績および初期研修施設は、学生の背景と明らかな関係性があることが分かった。その結果を、国内学会および国際学会(An International Association For Medical Education)で発表し、国内学会誌に投稿、Acceptされ、現在印刷中である。 「2. 卒前・卒後のシームレスな(=継ぎ目のない)アウトカム評価体制の構築」については、地域医療医学センター・医師育成推進センターおよび県医師育成・確保コンソーシアムの協力を得て、参加協力施設のリクルートを行い、複数の初期研修病院から内諾をいただいた。各研修病院には、現時点で入手可能な評価データと将来導入予定の卒後評価法について聞き取り調査を行った。その結果、各研修病院で統一可能な評価法とそうでないものが存在することが分かった。現在、各研修病院からのデータが集まってきており、学内データとの紐づけは順調に進んでいる。 「3.卒前・卒後評価データの縦断的解析」については、現時点で集まっているデータを用いてパイロット的に解析を進めており、次年度の国内学会で発表予定である。また、量的解析を補完するために、各施設の指導医や研修医に対して卒前教育についてのインタビューを開始した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね、研究計画調書に記載した年次計画の概要通りに進捗している。信頼性の高い評価方法の導入に関しては、初期研修施設によって実施状況に差があるが、パイロット研究からは、十分なサンプル量が収集できることが予想された。
|
今後の研究の推進方策 |
学外のデータをさらに収集し、多変量解析を実施するに足るデータ数を確保する。データ収集後は速やかに解析を行い、得られた結果を学会や論文で発表する。インタビューも同時に実施し、カリキュラム評価に対する質的にも深く掘り下げていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
申請者は、平成28年度に医学教育IR室の設立に伴い、文部科学省から国立大学改革強化推進補助事業の補助金(特定支援型)が下りたことにより、予定していた科研費充当分を節約することができたため。
|
次年度使用額の使用計画 |
次年度の研究に使用するアンケートや論文の代金・学会の旅費等に充当する予定である。
|